火災保険用語

家財保険とは?エアコンは家財?

住宅会社の営業マンOBのファイナンシャルプランナーが「火災保険」のことを解説します。
これから加入を検討する方に分かりやすい解説を心がけています。不明なこと、ご質問は【お問い合わせ】からお気軽にどうぞ。

まつなが ひでとしさんによる写真ACからの写真

家財保険とは?

保険の対象を「家財」とする火災保険のことです。
火災保険は「建物」を守る保険というイメージですが、家具や生活用の動産の「家財」を守ることもできます。
保険の対象は「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」、この3パターンから選ぶことができます。
新築されてこれから入居という方は「建物と家財の両方」を保険の対象とする保険に加入することをお勧めします。

火災保険のトリセツ・完全版: あなたの保険「ダメ保険」ではないですネ?

家財とは?

敷地内にある動くもののほとんどが「家財」だとご理解ください。(対象外の一部は下記に記載してあります。)

家財保険の加入をおススメすると、「我が家には大した財産は無いから!」や「テレビとテーブルセットぐらいしか無いので・・・」とおしゃる方がたくさんいらっしゃいますが、
とんでもありません!
大手損害保険会社のめやすでも35歳前後の3人家族でも「1,000万円超」の家財を所有されているとされています。
敷地内の動くものすべてが家財ですから、
リビングには、テレビ・DVDプレーヤー・ゲーム機・ゲームソフト・壁掛け時計・テーブル、カーペット(ラグ)・パソコン、
キッチンには、冷蔵庫・電子レンジ・カップボード・食器・調理器具、冷蔵庫の中の食料品、
下駄箱の中だけでも、家族人数分の靴・スニーカー・サンダル・レインブーツ・冬用のブーツ、
クローゼットの中には、季節ごとの洋服・スーツ数着・コート、下着や靴下までも家財です。
他にも、家族分の掛布団・敷布団・シーツ・枕・パジャマ、
ゴルフ道具・キャンプ用品、外の物置にも自転車、掃除用具、工具、
他にも、腕時計・アクセサリー・化粧品、など、など、など。他にもまだまだ。

大手損害保険会社の「家財めやす表」年代別・家族数別

エアコンは?

壁付のエアコンは家電店で購入しますので「家財」のように思いますが、壁に定着し動かせませんので「建物」となります。
他にも、
Q:ドア、ふすま、タタミ等は?外せば持ち運びもできそうですが?
A:通常は持ち運びしないものですから、「建物」です。
Q:下着、靴下は?
A:もちろん「家財」です。(タンスにしまってあっても、洗濯機内で洗濯前であっても取り扱いは同じ)
Q:エアコンの室外機、エコキュート(電気温水器)、ソーラーパネルは?
A:建物に緊結され定着していますので、「建物」です。
Q:観葉植物は?
A:植物は補償対象外です。
Q:ワンちゃん、猫ちゃんは?
A:こちらも補償対象外です。
※生き物、植物は補償対象外です。(一部、庭木を限度額付きで補償する保険会社あり。)
Q:自動車・バイクは?
A:火災保険では補償外となります。(原付バイク除く)自動車保険に加入ください。
Q:自転車は?
A:「家財」です。
Q:現金は?
A:盗難の場合には「家財」として補償されます。限度額(20万円)があります。また宝石や美術品などの30万円超のものの場合には、(保険会社により)事前に申告が必要であったり、限度額が設定される場合がありますので、加入前には必ずご確認ください。

補償内容を見極めてください。

火災保険に加入する際には「補償内容」を選択する必要があります。
家財保険に加入していても、補償内容に「盗難」を選択していなければ盗難被害の補償を受けることは出来ません。「水災」を選択していなければ床上浸水被害の補償を受けることが出来ません。
補償内容の選択は、
①火災、落雷、破裂・爆発
②風災・ひょう災・雪災
③水災
④物体の落下・飛来・衝突等、水濡れ、労働争議に伴う破壊行為等
⑤盗難
⑥不測かつ突発的な事故(破損、汚損など)
から、必要なもの・不必要なものをしっかりと見極めて判断しなくてはいけません。

まとめ

「建物のみ」の補償だけでは、万が一の時の生活の立て直しのための費用が不足してしまうかもしれません。「家財」の補償もお忘れなく!
「家財のみ」での保険加入も可能です。
巨大災害に備える有効な対策となります。

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元住宅会社の営業マン。 新築するお施主様の関心は「完成するまでに必要な」情報。土地探しやハウスメーカー選び、キッチンなどの最新設備などの情報収集にはとにかく一生懸命。 実は、「住むまでの時間」は「住んでからの時間」に比べるとほんの一瞬でしかありません。 お住まいになってから大事なもののひとつが「火災保険」です。 住宅営業マン当時から関わった「火災保険」について、みなさまが知っておいたほうが良い基本的な情報や用語などを解説しています。