火災保険用語

火災保険の補償内容①火災、落雷、破裂・爆発【基本補償】

住宅会社の営業マンOBのファイナンシャルプランナーが「火災保険」のことを解説します。
初めて火災保険に加入する方、加入している保険を見直したい方、火災保険の加入に失敗したくない方に、火災保険の基本用語から有効な加入方法など、検討する方に分かりやすい解説を心がけ更新しています。不明なこと、ご質問は【お問い合わせ】からお気軽にどうぞ。

火災保険の補償内容。

火災保険は「火事で家が焼けてしまったとき」だけではなく、風災や水災などの損害も補償の対象となります。さらに、盗難や突発的な事故による損害についても補償するものもあります。
補償の範囲は加入する方の要望によって決めますので、加入にあたっては、どのような損害が補償されるかを確認する必要があります。
例えば、
補償内容に「盗難」を加えておかなければ盗難による損害は補償されません。
補償内容に「不測かつ突発的な事故」を加えておけば、テレビを運んでいたときに誤って落としてしまった結果、床が壊れた(建物)、テレビが壊れた(家財)場合にも補償を受けることができます。
補償の範囲を幅広くした場合には万が一の時にも安心ですが保険料は高くなります。補償範囲を狭くすれば保険料は安く抑えることが出来ますが、万が一の時に補償されない可能性があります。

火災保険加入の際には補償内容はご自分たちで選択します。
必要な補償、不必要な補償を判別するわけです。
同じ時期に新築したお隣さん同士であっても火災保険の「補償内容」が同じというわけではありません。

今回は基本補償「火災、落雷、破裂・爆発」についての解説です。

「火災、落雷、破裂・爆発」

火災保険の基本補償である「火災、落雷、破裂・爆発」。この補償は外すことが出来ません。
「火災、落雷、破裂・爆発」を原因とした損害が発生した場合に補償されます。

保険の対象が「建物のみ」「家財のみ」「建物・家財の両方」のどれになっているかを確認しなければなりません。参考記事:保険の対象とは?【火災保険の基礎用語】

火災

【我が家が原因の火災】
・料理中に目を離してしまった。
・ストーブから布団に火が燃え移ってしまった。
というように我が家の原因で火災になってしまった場合。
火災というと、建物全体が燃えてしまうような全焼をイメージしますが、最新の建物は耐火性能、防火性能が高まったおかげで一部のみが燃えるボヤ程度の損害の場合もあります。
【保険金の支払い】
全焼の場合には、再度同等の建物が新築できる価額が損害保険金として支払われます。加入の際に設定する「保険金額」が受け取ることができます。
全焼になるほどの損害の場合には家財も全焼相当の損害が発生します。保険の対象に家財も含めている場合には家財の保険金額が加算されます。(保険の対象が建物のみの場合には家財の損害分は補償されません。)
一部が燃えてしまったボヤの場合には、損害発生部分の修理代金相当額を損害額として損害保険金が支払われます。上記同様、保険の対象に家財を含めている場合には、家財の損害額分(再調達価額=同じものを買い直すための費用)が加算されます。
★その他、
保険金が支払われる事故や災害の被害に遭った場合には、
臨時に生じる費用を補償する「事故時諸費用保険金」、または、残存物の片付け費用を補償する「残存物片付け費用保険金」などの費用保険金が支払われる契約もあります。
「費用保険金」の補償は、自動セットされるケースが多いです。別記事で解説します。

【隣家の火災が我が家に燃え移った場合】
我が家でどんなに気を付けていても、近所の大火事の火が燃え移ってしまう可能性もあります。そのような場合には出火元に損害賠償を請求するのでしょうか?いいえ違います。
自分の「火災保険」で補償を受けることになります。
※「失火責任法」という法律に基づき、火災の場合には、過失で他人に損害を与えた場合であっても、その損害を賠償する責任はありません。(ただし、重大な過失がない場合に限ります。)ゆえに、損害を賠償してもらうことが出来ないのです。
【保険金の支払い】
損害保険金も費用保険金も、失火により火災を発生させてしまった場合と同じです。

【我が家の火災が原因で近所に延焼させてしまった場合】
上記の通り、法律を根拠に、損害を賠償する責任がありません。我が家の損害は我が家の火災保険で、近所の損害が発生してしまった方々はそれぞれご自分の火災保険で補償を受ける必要があります。
※万が一、近所の被害者に「無保険」状態の方がいたとしたら・・・、我が家は保険で修理したが、その方は修理できずにそのまま、ということになるかもしれません。
近所付き合いもままならない、悲惨な環境で生活しなければなりません。
ご心配な方には、特約(オプション)で、「類焼損害補償特約」をおすすめします。ご近所の損害額分の補償を受けられます。

【地震が原因での火災】
火災保険では地震を原因とする損害は補償されません。火災保険に「地震保険」を付帯させ加入しなければいけません。

落雷

【落雷が原因での損害】
・落雷により火災が発生。
・落雷が原因で、テレビ・パソコン・電子レンジが壊れた。
・落雷が原因で、エコキュートが壊れてしまった。

【注意】
保険の対象に家財を含めていない場合には、火災による損害の家財分、テレビ・パソコン・電子レンジなどの家財は補償されません。
エコキュート・エアコンは、建物に定着しているものですから「建物」です。保険の対象が建物の場合補償を受けられます。

破裂・爆発

【破裂・爆発による事故は?】
・ガス漏れにより建物が破裂・爆発し損傷。
・ガス漏れにより建物が破裂・爆発し火災が発生。
・リビングでカセットコンロを使って食事中に破裂・爆発し、家財が損傷。
・スプレー缶が破裂・爆発し、壁が壊れた。

【保険の対象により補償】
建物の損害は「保険の対象を建物」、家財の損害は「保険の対象を家財」にしている場合に補償されます。

【隣家の破裂・爆発による損害】
原因が「破裂・爆発」ですのでもちろん補償されます。

【水道管の破裂】
水道管の凍結による破裂は「破裂・爆発」の補償には該当しません。破裂・爆発は「気体または蒸気の急激な膨張を伴う破裂またはその現象による衝撃、破損の損害」です。

まとめ

数十年前と比べると、全焼するほどの火災事故は減ってきているようです。建物の耐火・防火性能が高まってきているためなのだと思います。今後は新築住宅の性能はさらに上がり、オール電化の普及もすすんでいくと思われます。
我が家からの火災は絶対ないから火災保険は不要としないでください。隣家からの延焼、落雷を原因にした火災があるかもしれません。大きな火災事故は減っても、不注意による失火は無くなりません。
「ゲリラ豪雨」と聞いてきた言葉も「ゲリラ雷雨」という言葉に変わってきています。


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元住宅会社の営業マン。 新築するお施主様の関心は「完成するまでに必要な」情報。土地探しやハウスメーカー選び、キッチンなどの最新設備などの情報収集にはとにかく一生懸命。 実は、「住むまでの時間」は「住んでからの時間」に比べるとほんの一瞬でしかありません。 お住まいになってから大事なもののひとつが「火災保険」です。 住宅営業マン当時から関わった「火災保険」について、みなさまが知っておいたほうが良い基本的な情報や用語などを解説しています。