火災保険加入のトリセツ

空き家の保険
空き家こそ火災保険が必要

空き家保険

現在はまだ「空き家保険」という名称はないでしょう。
不動産業者の社長さんから、空き家の火災保険の加入率が低いという話を聞きます。
「火災保険」という名称が確立してしまっているので、
誰も住んでいない空き家からの火災はあり得ないとお考えの大家さんが多いのでしょうか?

空き家であっても洪水や竜巻が起きれば損害が発生します。
無人だからこそ、不審者が侵入して火災を起こしてしまうかもしれません。

むしろ、空き家だからこそ「火災保険」が必要なのです。

数年前の広島での土砂崩れの際にも、保険金の請求を出来るのに請求せずにいた方が相当人数いらっしゃったようです。
「火災保険」という名称のせいで、土砂崩れは補償の対象外だと思われていたようです。

そろそろ名称を解消し、
「火災保険」を「災害保険」に、
空き家向けに特化した保険を開発し、「空き家保険」という名称にしてみてはいかがでしょうか?

「水災保険」や「風災保険」とそれぞれに特化した商品を開発しても売れるのではないでしょうか?

空き家の状況により、火災保険の種類が違います。

例えば、
お住まいになっていた親族が亡くなり「空き家」になった、転勤により「空き家」になった、など、空き家にしている理由は様々だと思います。

ここでは、おおざっぱに2通りに分けてみます。
■一時的な空き家
転勤による空き家、相続した建物、など、住んでいた当時の家財などが残っていて、休暇の際や用事のある時にはその建物に戻ってきて使用する場合や、
別荘で常時家財が置かれた建物、
これらは、「住宅物件」に該当します。

■全く使わない完全な空き家
誰も住まず寄り付かない建物、
売却を予定し家財類も片付け、
電気も水道も止めてある建物など、
これらは「一般物件」に該当します。

「住宅物件」と「一般物件」の違い

「住宅物件」に該当すれば、
住宅用の「火災保険」に加入することができ、「地震保険」も付帯することができます。
対して、「一般物件」の場合には「地震保険」を付帯することができません。

建物内に収容される家財等を片付ける際には、住まない建物は「一般物件」となり、「地震保険」を付帯できなくなることを充分にご理解ください。

引用:U-Next
『SUITS/スーツ』ファイナル・シーズン

貸す場合

どなたかに賃貸しすれば「空き家」となりません。
この機会に少しだけ解説しておきます。

他人に「住宅」として賃貸する場合ももちろん「住宅物件」です。
誰が使おうと建物の所有者であることに変わりなく、ご自身の建物はご自身で守らなければなりません。必要な補償内容をセットし、万が一に備えてください。「地震保険」を付帯することもできます。

借りている人が加入する保険は、「賃貸住宅入居者向けの家財保険」となります。建物ではなく、「家財」であることに注目です。
この保険は、賃借人の家財(地震保険付帯可)を守ることが目的ではありますが、特約にある「借家人賠償保険」という補償を付帯することが有効です。
「借家人賠償保険」とは、
借りている方が、貸主(大家さん)に対する損害賠償責任を負担することになった場合に、損害賠償額を補償するものです。

参考 : アパートやマンションを賃貸でお住まい中の方が加入する「火災保険」。

まとめ

「空き家」だから何も起こらないということはあり得ません。
「空き家」だからこそ様々なリスクがあります。
無保険の建物が火災に遭い、後片付けもできない状態になっってしまったら目も当てられません。「火災保険」で万が一に備えてください。

私の著書です。

引用:Amazon
火災保険のトリセツ・完全版: あなたの保険「ダメ保険」ではないですネ?

ABOUT ME
real
元住宅会社の営業マン。 新築するお施主様の関心は「完成するまでに必要な」情報。土地探しやハウスメーカー選び、キッチンなどの最新設備などの情報収集にはとにかく一生懸命。 実は、「住むまでの時間」は「住んでからの時間」に比べるとほんの一瞬でしかありません。 お住まいになってから大事なもののひとつが「火災保険」です。 住宅営業マン当時から関わった「火災保険」について、みなさまが知っておいたほうが良い基本的な情報や用語などを解説しています。